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俊敏な組織をつくる10のステップ

俊敏な組織をつくる10のステップ

俊敏な組織をつくる10のステップ

  • 作者:香取 一昭,大川 恒
  • 出版社/メーカー: ビジネス社
  • 発売日: 2012/08/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

「決めない会議」の増補版。ホールシステム・アプローチについてまとめられている。付章に実践事例があり、イメージが湧きやすかった。

それぞれの細かいプロセスは付録にあるだけなので、実際に実践する場合は他の資料を参考にしたほうが良さそう。

ホールシステム・アプローチとは

ホールシステム・アプローチはアメリカ生まれの会議手法で、「ワールドカフェ」「OST」「アプリシエイティブ・インクワイアリ」「フューチャーサーチ」などの総称。ホールシステム・アプローチでは、ダイアログ(ディスカッションでも雑談でもない)を話し合いの基本ルールとし、勝ち負けのない協力的で真剣な対話を目指す。

それぞれ違いはあるが、ホールシステム・アプローチを用いた組織変革の標準的なステップとしては、

  1. 安全な場をつくる
  2. 立ち位置を確認する
  3. 未来の可能性を思い描く
  4. 実現方法を考える
  5. 計画を作り実行する
  6. 結果を検証する

となっており、これらをトップダウンではなく、参加者の主体性・自主性を信じてコミュニケーションや関係の質に気を配り会議を設計する。

10のポイント

  • ポジティブな発想でテーマを設定する
  • マイクロコズム(小宇宙)をつくる
  • 安全な場を確保する
  • もてなしの空間を演出する
  • オープンに話し、オープンに聞く
  • ストーリーテリングで強みと可能性を引き出す
  • 共有する価値や目的を発見する
  • 右脳を働かせて、ありたい姿をイメージする
  • 自律的なプロセスがアクションを生み出す
  • 決めようとしなくても決まる