- 作者:山本 寛
- 発売日: 2019/06/11
- メディア: 新書
一人の退職をきっかけに退職者が相次ぐ「連鎖退職」のきっかけや対処について、実際に当事者にヒアリングし事例をまとめている。 原因や対応などは「まあそうだよね」という想像の範囲内だが事例が生々しくて面白い。 基本的には防ぐものとしながらも、連鎖退職により職場が良くなった(職場を混乱させる人が抜けた)という話もあり興味深い。
話の中で出てきた「組織市民行動」「組織阻害行動」の二次元モデルは使いやすそう。
怒りは他の感情と比べて驚くほど高い影響力を持ち、ネットワークの中で素早く広く伝わる 怒りの感情と上手に付き合い、振り回されないようにコントロールする技術=アンガーマネジメントが連鎖退職の防止に役立つ
連鎖退職とは
- 連鎖退職は同調行動
- 多数派の行動に合わせる情報的影響
- 親密な人の行動に合わせる規範的影響
- 連鎖退職のパターンは2つ
連鎖退職のきっかけ
- 業績や職場環境の悪化
- 組織体質や処遇の不満
- 優秀な社員や同期の退職、引き抜き
- 希望退職やリストラ
- 事業譲渡や経営者の交代
連鎖退職の対策
対策はヒアリングでこういうのがあると良かった、あって良かったという話ぽいのでエビデンスはなし。
- 採用前の詳細な説明・情報提供 - 思っていたのと違うを防ぐ
- 採用基準自体の変更 - 業務内容と適性をあわせる
- 定期的な配置転換 - マンネリ化を防ぐ
- 報酬・評価に関する方針 - 成果主義が良いかは賛否あり
- 残業・長時間労働の削減 - 疲弊を防ぐ、ただし一律対応は逆に手足を縛るかも
- 福利厚生(ワークライフバランス) - 平時の対応として
- キャリア形成支援(メンター等) - 継続的なケア
- ハイパフォーマー人材の定着 - 2割のコア人材に注力
- 業務の改善 - せやな